よくあるお問い合わせ

よくいただくご質問とその回答をまとめました。
下記項目からお選びください。

[QB16] 駆動系

[QB16-C01] クラッチの材質で、「メタル」と「ノンアス」がありますが、選び方を教えてください。

ペダルの重さや寿命に少し差がありますが、
ストリート走行がメインの場合は、扱いやすい「ノンアス」をお勧めします。クラッチミートがしやすく、交差点や渋滞など、ストップアンドゴーを繰り返す際も良好なドライバビリティーを発揮します。
スポーツ走行が多いのであれば、フィーリングの良い「メタル」をお勧めします。三枚羽根化によって慣性重量を軽減したことにより、エンジンレスポンスが向上します。
コーナーの進入や、立ち上がりの際のシフトチェンジで、ノーマル形状とは異なるドライビングが可能になります。

[QB16-C02] クラッチの寿命を教えてください。

クラッチの寿命は走行条件と、操作方法によって大きく左右されます。
半クラッチの頻度が多い方や、半クラッチの際に回転を上げる運転をする方、また、ハイグ???ップタイヤやノーマルよりも直径の大きなタイヤを装着している車両は寿命が短くなります。
一般には下記が目安となります。
・ノーマル:30,000~50,000km
・ノンアス:20,000~30,000km
・メタル :8,000~15,000km

[QB16-C03] クラッチ交換の際に一緒に行った方が良い作業はありますか?

レリーズベアリングを交換してください。
クラッチカバーに組み合わせて、クラッチ断続の際にスプリングを押す役目を果たします。クラッチの消耗と共に劣化します。

[QB16-C04] クラッチ交換の工賃は幾らですか?

申し訳ございません。弊社カスタマーサポートでは承れません。
取付工賃、塗装、作業予約、カスタマイズに関する相談などのお問い合わせについては、恐れ入りますが、お近くの販売店様、整備工場様、モンスタープロショップへお問い合わせください。

[QB16-C05] クラッチ交換後、クラッチの慣らしは必要ですか?

クラッチのアタリがつくまで高負荷高回転での運転は避け、エンジン回転数3000rpm以下で慣らしを行なってください。
目安として、市街地走行で500km程度(※)、発進操作を繰り返しながらディスク面のアタリを付けていきます。
高速道路走行や変速時のクラッチ操作では頻度や負荷が少なく、長距離を走行しても慣らしが進行しません。

※ あくまで目安ですので、発進操作の頻度や走行状況に応じて距離を延長してください。

[QB16-C06] クラッチを交換しましたが滑ります。何が原因ですか?

交換直後や慣らし走行後は滑りが無く、走行距離を重ねる過程で滑り始めた場合は、別記のQ&Aを参照してください。
交換直後、低負荷走行で滑りがある場合は、交換作業を行われた整備工場へ相談の上、点検を行ってください。
一般的に考えられる原因は次の通りです。

①クラッチカバーとフライホイールは出荷時、表面に防錆成分や油分が含まれますので、脱脂せずに組み付けられた場合は滑りの原因になります。

②ディスクのアタリがつくまでは高負荷高回転を避けて慣らしていただく必要があります。アタリがついていない状態で高負荷高回転の運転を行われ、過度な滑りが生じた場合、異常な熱が発生し、ディスクが偏摩耗したり、ディスクやダイヤフラムなどに歪が生じる場合があります。

③クラッチストロークが不適切な場合は滑りの原因になります。必ず調整を行ってください。

④レリーズシリンダ、レリーズフォーク(レバー)、インプットシャフトなどに、歪や段付がある場合、滑りや切れ不良の原因になります。

⑤クラッチカバーとクラッチディスクを指定以外の組み合わせや中古品を組み合わせて装着した場合、または中古のフライホイールを組み合わせた場合、滑りの原因になります。クラッチカバーとクラッチディスクは必ず指定の組み合わせかつ新品同士でご使用ください。また、フライホイールは新品を組み合わせていただくか、元々装着されていたものに面出し加工を施した上でご使用ください。

[QB16-C07] クラッチが短距離・短期間で滑り始めました。何が原因ですか?

交換直後の場合は別記のQ&Aを参照してください。
交換直後は滑りが無く、ご使用に伴い滑りが生じてきた場合、考えられる要因は次の通りです。

[摩耗が早く進行した]
・装着直後の慣らし不十分
・クラッチワイヤー、クラッチペダルの調整が不適切(遊びが少ない)
・半クラッチの多用
・クラッチペダルに足を置いたまま走行
・クラッチカバー締結ボルトの緩み、締結トルク不均一

[使用過程で油分が付着した]
・オイルなどルブリカントやケミカル類の交換時にこぼれたものや、エンジン周辺脱脂時にこぼれたものがクラッチへ侵入した
・洪水時など水深の深い場所を走行した

いずれにしても、そのまま自然に治る可能性は少ないですので、分解点検の上、摩耗進行や破損が見られた場合など、必要に応じて交換または調整いただくことをお勧めします。

[QB16-F01] フライホイールを変えると、何が変わりますか?

モンスタースポーツのフライホイールは軽量化されているので、エンジンのレスポンスが向上し、加速性能が向上します。
また、空ぶかしの際に、エンジン回転の落ちが早くなり減速時のシフトダウンが素早く行うことができるので、強力なエンジンブレーキを有効に使用することができます。

[QB16-F02] フライホイールは軽い方が良いのですか?

フライホイールを軽くしすぎると、エンジンの燃焼のバラツキを抑えることができなくなって、アイドリングが不安定になります。
また、エネルギーをためることができないため、低速トルクが無くなったり、強度不足により対応回転数が低下したりします。
このようなことから、フライホイールを安易に軽量化すると多くの不具合が発生します。
モンスタースポーツでは3次元解析による強度検討によって、各エンジンに最適な形状と重量を検討、使いやすく高性能で、耐久性の高いフライホイールを設計しています。

[QB16-F03] ノーマルクラッチでもモンスタースポーツのフライホイールを取り付けることができますか?

モンスタースポーツのフライホイールのクラッチ取り付け寸法は、ノーマルクラッチを基本にしていますので取り付けは可能です。
フライホイールの軽量化によってエンジン回転の上下が早くなったり、クラッチに負担のかかる運転になるため、強化クラッチの使用をお勧めします。

[QB16-L01] L.S.Dの効果を教えてください。

L.S.Dは、デフギヤの差動(左右輪回転差の対応)を制限する装置です。
旋回時は左右輪の回転半径が異なるので、その差をデフのギヤ機構で吸収しています。
このデフギヤ機構が、スポーツ走行時はトラクションを妨げる原因となります。
例えば、高い速度でコーナーに進入し立ち上がる際、車両が大きくロールして内輪が浮き上がる現象が出たときに、駆動力が浮き上がったタイヤに移り、どんなにアクセルを踏んでも空転して加速できません。
その際、車両が不安定になったり、タイヤが著しく磨耗します。
LSDの装着により、このような状況下でもアクセルを踏み込むと同時に、クラッチ機構がオンになり左右輪が直結、外輪に大きなトラクションをかけることができます。

[QB16-L02] L.S.Dを装着しましたが、オイルは何を選べば良いですか?

L.S.D装着車は、ギヤやクラッチ機構の発熱が大きくなりますので、耐熱性の高いオイルを選ばなくてはいけませんが、粘度が高くなるとLSDのクラッチディスクの隙間にオイルが入りづらくなり、潤滑不足が生じて低速での旋回時に異音が発生したり、ディスクが焼きつくことがあります。
また、LSDとトランスミッションが同じオイルで潤滑されている場合、LSDへの適正を重視しすぎるとシフトフィーリングへ影響しますので注意が必要です。
車種によってトランスミッションの摺動および噛み合いのクリアランスが異なりますので、シフトフィールに影響する粘度や潤滑特性は車種によっても変わってきます。

モンスタースポーツでは、高品質な鉱物油タイプのLSDオイルを推奨しています。
化学合成油タイプの場合、差動が少なく耐熱性が求められる高速サーキット走行に向いていますが、ミニサーキットやジムカーナなど差動が多いステージでは、LSDのクラッチプレートの滑りや磨耗に不均一が生じるオイルが多く、チャタリングやトラクションのムラに繋がりやすくます。

[QB16-L03] L.S.D装着車のオイル交換時期を教えてください。

車両の使用方法によって時期は変更してください。
L.S.Dが装着されていても通常の走行だけであればオイル温度はそれほど上がらず、オイルの劣化も少ないので、サービスマニュアルに従った奨励サイクルで交換してください。
スポーツ走行する場合はオイル温度が著しく上がる為、走行後はオイルの劣化が進んでいることがあります。その場合はエンジンオイルの交換時期(3000~5000km)に合わせて交換することをお勧めします。
走行会や競技に参加する場合は、トラブル防止のため、走行前後の交換をお勧めします。
LSDとトランスミッションが同じオイルで潤滑されている場合は、熱によるオイルの劣化が早まりますので、条件によってはエンジンオイルより頻度の高い交換が必要になる場合もあります。

[QB16-L04] サーキット仕様車ではイニシャルトルクを高めた方が良いですか?

イニシャルトルクはLSD機構が作動しやすいように、あらかじめ内部のクラッチ機構に荷重をかけておくものです。
イニシャルトルクを上げて行くと、LSDが作動しやすくなりますが、本来、左右輪の回転差を吸収しなければならない時に吸収できないため、タイヤのスリップによって吸収し走行抵抗が著しく増加します。
サーキットなどでは、周回タイムが落ちることがあります。
イニシャルトルクはコースとタイヤ、エンジンパワーに合わせて最適な値にしないと、走りに無駄がでます。
ジムカーナでパイロンターンなどをこなす場合は、イニシャルトルクを高めにセッティングする傾向があります。