公式レポートと一味違った視点から見たラリー旅行記。
ラリーレポートだけではお伝えしきれない、ラリーの現場の楽しさ、興奮、景色の美しさなどを、随行したスタッフが旅情たっぷりにお届けします。
ラリーはしばしば観光地として有名なところを拠点にロング・ドライブする競技。
実際に観戦に行った気分で、ラリー観光をお楽しみください!

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Rd.3 ラリー・イタリア・サルディニア
 
ここが、サービスパークの置かれているオルビアの工業港です。コンクリート敷きの、いかにも埠頭というイメージ!すぐ横で船からの荷下しや積み込みが行われています。
 
 
サービスパークのエリアに入ってきました。
これは ラリー初日の風景です。
前日まで突風の吹くおかしな天気でしたが、この日は快晴、絶好のラリー日和です。
なんと28度まで気温が上がりました。
ラリー観戦はアウトドアなので、いろいろな気候に対応できるように、調整できる服が必要ですね!
 
 
遠目にもはっきり分かるこのイエローは、スズキチームのサービス場所です。
 
 
近づいてみましょう。
大きなサービストラックはまるで壁のようです。
手前に柵がありますが、柵越しに置かれているマシン、ずいぶん近くありませんか?
ラリーのサービスパークは、すごいマシンを至近距離で見る大チャンスなので、実際にラリーが始まった後のサービスの時間ともなると、ファンがここに集まります!
 
 
雑誌や公式レポートに載っているスイフトスーパー1600の写真は外を元気に走り回る姿が多いので、テントの下で出番を待っている姿は何だか新鮮です。
ちなみにP-G選手の乗るマシン。
 
 
今度は真横から。
ホイールハウスの内側が白くはっきり見えています!
サルディニアはラフなグラベルステージが多いので、大きなバンプにも対応できるようにしっかり車高をとっています。
 
 
こちらはウルモ選手のマシン。
ポップでかわいらしいステッカーが目を引きます。
左と右のロゴはチョコとかお菓子の銘柄、真ん中は牛乳だそうです。
彼の出身国のエストニアは300万人しかいない小さな国。エストニアの多くの人々が、世界で活躍するウルモ選手を応援しています。

 
 
ウルモ選手のマシンがサービステントに帰ってきました。
 
 
賑やかな一群!空の青に服の黄色、そして国旗が見事なハーモニーです。
国旗からお分かりでしょうか、彼らはP-G選手の応援団。
はるばるスウェーデンからイタリアに駆けつけて熱く応援してくれるファンは、P-G選手にとってきっと何よりのエネルギー源!
 
 
左:ナイジェルさん、右:ニッキーさん。
2人ともP-G選手のメカニックです。ニッキーさんは後ろの大型トレーラーの運転手でもあります。
 
 
■Trivia 1

ジムニーです。1300ccのエンジンを積んだ幌車。以前ヨーロッパで販売されていたこのジムニーは、スペインのサンタナという会社でノックダウン生産されていたもので、サンタナ・ジムニーと呼ばれています。
 
 
■Trivia 2

ランチア・デルタですね。
観戦にやってきたのでしょうか。
 
 
■Trivia 3

イタリアでは伝統的にアルファロメオを警察車両として使用しています。サービスパークに展示されていた古い警察車両をご紹介します。
 
 
■Trivia 4

トラックも展示されていました。
これも正真正銘のアルファロメオ。
戦中戦後期、アルファロメオが国営企業であった時代にこうしたトラックが作られていました。
 
  About JRC
 

よく聞く質問で、そもそもラリーって複雑で分かりにくい、というのがあります。
ここで簡単に説明します!

ラリーはまず基本的に一般道で行われます。ラリーの行程は、

・競技区間 (スペシャルステージ)
・移動区間 (リエゾン【仏語】、ロードセクション【英語】)
 
の2種類の区間で構成されています。

スペシャルステージは、完全に封鎖された道で、通過タイムを競います。
そして移動区間は、本当に一般道を使って(一般の人たちの車の流れに乗って!)次なるスペシャルステージへ向かいます。

一般車の形をした車が、自分たちと同じ場所を通り、そして競技を行う…という意味で、WRCは数あるモータースポーツ・カテゴリーの中でも一番身近なカテゴリーです。
だからラリー車にはちゃんと最低限の一般車両と同じ保安装備が必要です。
ライトなど灯火類、騒音(今回は98dB以下)、ホーン、ワイパーなど。
これらを水曜日の「車検」で検査します。

移動区間は、単に移動するだけではなく、決められた時間に従って走らないといけません。
今回のサルディニアを参考に書きます。

サービスパーク出発[8:30]と指示される。

SS1(スペシャルステージ1)のチェックポイントに[9:40]に到着するよう指示される。


SS1のチェックポイントまでの距離は57.82km(これがリエゾン)。
平均速度49.6km/hで行きます。
規定時間より早く到着することは許されません(早着といい、ペナルティが課せられます)。遅着は59秒間までOK。

SS1のチェックポイントからSS2のCPに、SS1の31.13kmを含め合計51.72kmを1時間12分で行くよう指示される。(SS1は31.13km・・・ここは純粋に最速を競います!)

SSのタイムの合計(今回SSは全部で18個)がレースの順位となります。
SS1を終えたら、残るリエゾンをうまく時間配分してドライブします。

SS2のチェックポイントに到着。SS2は21.21km・・・

と、続いてゆきます。
競技区間での速さはもちろん、移動する時間なども考慮しないと、最悪失格となってしまいます。
ナビがいるのはそのためもあります。

ドライバーになるのは自信がないけど、計算に強くて道案内が得意で車酔いしない自信がある人は、ナビゲーターを目指すのも良いかもしれません!

 
           




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