公式レポートと一味違った視点から見たラリー旅行記。 ラリーレポートだけではお伝えしきれない、ラリーの現場の楽しさ、興奮、景色の美しさなどを、随行したスタッフが旅情たっぷりにお届けします。 ラリーはしばしば観光地として有名なところを拠点にロング・ドライブする競技。 実際に観戦に行った気分で、ラリー観光をお楽しみください!
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よく聞く質問で、そもそもラリーって複雑で分かりにくい、というのがあります。 ここで簡単に説明します! ラリーはまず基本的に一般道で行われます。ラリーの行程は、 ・競技区間 (スペシャルステージ) ・移動区間 (リエゾン【仏語】、ロードセクション【英語】) の2種類の区間で構成されています。 スペシャルステージは、完全に封鎖された道で、通過タイムを競います。 そして移動区間は、本当に一般道を使って(一般の人たちの車の流れに乗って!)次なるスペシャルステージへ向かいます。 一般車の形をした車が、自分たちと同じ場所を通り、そして競技を行う…という意味で、WRCは数あるモータースポーツ・カテゴリーの中でも一番身近なカテゴリーです。 だからラリー車にはちゃんと最低限の一般車両と同じ保安装備が必要です。 ライトなど灯火類、騒音(今回は98dB以下)、ホーン、ワイパーなど。 これらを水曜日の「車検」で検査します。 移動区間は、単に移動するだけではなく、決められた時間に従って走らないといけません。 今回のサルディニアを参考に書きます。
● SS1(スペシャルステージ1)のチェックポイントに[9:40]に到着するよう指示される。
SS1のチェックポイントまでの距離は57.82km(これがリエゾン)。 平均速度49.6km/hで行きます。 規定時間より早く到着することは許されません(早着といい、ペナルティが課せられます)。遅着は59秒間までOK。
SSのタイムの合計(今回SSは全部で18個)がレースの順位となります。 SS1を終えたら、残るリエゾンをうまく時間配分してドライブします。
と、続いてゆきます。 競技区間での速さはもちろん、移動する時間なども考慮しないと、最悪失格となってしまいます。 ナビがいるのはそのためもあります。 ドライバーになるのは自信がないけど、計算に強くて道案内が得意で車酔いしない自信がある人は、ナビゲーターを目指すのも良いかもしれません!